最近、近所のスーパーや団地でキッチンカーを見かけることが多くなりました。
コロナ禍でキッチンカーの運営をする方が増えているとマスコミでも報道されていたので、キッチンカーの年収や開業資金、レンタル費用や中古の相場について気になったのでまとめてみました。
キッチンカー(移動販売車)による出店が人気の理由
キッチンカー(移動販売車)による出店が注目を集めるようになった理由は、主に①外食産業の需要の移動と②キッチンカーの開業に補助金制度ができたため。
以下に詳しく説明していきます。
外食産業の需要がオフィス街やイベント会場からベッドタウンに移動
コロナの影響で行政が企業に「テレワークの要請」したことでベッドタウンに人が移動し、「外出自粛の要請」が出たことで多くの方々が「巣篭もり」するようになりました。
この2つの要因により、外食産業の需要がオフィス街やイベント会場からベッドタウンや団地、マンション群へと移動し、キッチンカーの出店数が増加したようです。
キッチンカー開業に補助金の助成
コロナの影響により、外食産業は大きく売上が落ち込みました。
東京都をはじめ全国各地域の行政では、中小飲食事業者が新たなサービスにより売上を確保する取り組みに対し、経費の一部を助成する制度を設立。
この補助金制度を活用すると、東京都の場合はかかった諸経費の4/5まで、最大100万円の助成金を申請することがでます。
店舗を構えていた飲食店の中にはこの助成金を活用して、キッチンカーを導入する店が増えました。
詳しくは各都道府県のHPを参考にしてください。
今注目されている移動販売車(キッチンカー)の年収はいくらか、また、開業するには資金はいくら必要か、さらにキッチンカーのレンタル費用や中古の相場等についてこれからお伝えします。
キッチンカー(移動販売車)の年収は400~500万円
キッチンカーの年収について調べてみると、キッチンカー事業者の平均的な年収は700万円ですが、実際に割合が多い年収は400~500万円。
年収400万円の内訳(例)
年収400万円の内訳について詳しくまとめました。
年収(年間の収入)は、売上から原価や出店料、人件費、その他の雑費を差し引いた金額となります。
年収400万円の概算は次のようになります。
①売上960万円ー②原価288万円ー③出店料96万円ー④人件費76万円ー⑤その他雑費96万円=年収404万円
①売上:960万円
仮に、1日の売上を、土日で6万円、平日は2万円として計算。
土日祝の稼働日は、土日が104日(52週×2日)と月曜祝日4日(年に4日)で合計108日で、土日祝の売上は648万円(108×6万)。
平日の稼働日は、週3日で合計156日(52週×3日)で、平日の売上は312万円(156×2万)。
②原価:288万円(売上の30%)
③出店料:96万円(売上の10%)
④人件費(バイト代):76万円(土日と月曜祝日のみ1名を1日8,000円で雇用した場合)
⑤その他雑費(燃料費など):96万円(売上の10%)
実際の営業のイメージとしては、客単価を1,000円とすると、土日は60名、平日は20名の来客があれば、年収400万円の売上目標が達成できることになります。
キッチンカーを運営している方の中には年収1000万も!
集客が見込めるあるロックフェスティバルに出店し、開催期間の数日で1,000万円を超える売上を達成した例もあるそうです。
出店の場所の選定やメニュー作り、人員配置、オペレーションが売上の重要なポイント!
キッチンカーの開業資金は合計300~400万円
キッチンカーの開業には、軽トラックベースの車両で300~400万円の初期費用がかかります。
キッチンカー開業資金の内訳を以下の表にまとめました。
項 目 | 備 考 |
キッチンカーの車両費 | 冷蔵庫、調理台、コンロなど調理備品も含む |
調理器具購入費 | ナベやフライパンなど |
消耗品 | 容器やスプーンなど |
食材購入費 | 材料費やドリンク類など |
販促物品購入費 | ノボリ、垂れ幕、看板など |
許可申請にかかる費用 | 保健所への申請費用 |
開業当初の運営費 | 出店料、アルバイト費用、燃料費など |
キッチンカー(軽トラック)の相場は250万円前後
キッチンカーの制作費は、車種によって変わります。
車種は3種類に大別され、軽トラックベース、普通トラックベース、特殊車両やバスなどがあり、車両が大きくなる程、制作費用も高い。
一番安い車種は、軽トラックベースの車両。
キッチンカーの車種別制作費の相場
車 種 | 制作費 |
軽トラックベース | 250万円前後 |
普通トラックベース | 350万円前後 |
特殊車両やバス | 1000万円以上 |
キッチンカーの開業までの期間は約1ヶ月
納車までの期間は、依頼する業者にもよりますが、2~3週間程度。
納車後に保健所の営業許可の取得、厨房機器の搭載など準備をして開業となります。
キッチンカーで開業するまでに要する期間は、およそ1ヶ月間程度なので、実店舗経営よりも時間が短いのがメリット。
キッチンカーのレンタル費用は、1日当たり3万円~10万円程度
キッチンカー(移動販売車)のレンタル費用の相場は、短期間レンタルと長期間レンタルの二つに分けられます。
レンタル費用の相場は、1日当たり、3万円~10万円程度。
休日と平日でレンタル費用が異なるところが多いので注意。
会社によっては、半年以上レンタルする場合は、月額30万円未満と割安になることもあるようです。
またレンタルの場合、キッチンカーを希望する人のところまで届けて、レンタル期間が終わったらその会社からドライバーが車両を取りに来てくれるところもあり便利。
試しに月に数回の営業や移動販売を始めてみようと思う方には、非常に低コストで経営することができるので、レンタル(リース)がおすすめ。
ただし、数年間という長期的な視点に立った時は、やはりレンタルは割高になり、また、レンタルは一般的にはキャンセル料が100%かかるので綿密な計画が必要。
キッチンカーの中古の相場は130万円〜300万円
キッチンカーを新車で購入するには初期費用がかかり過ぎてハードルが高いという方には、中古のキッチンカーも人気!
中古キッチンカーの相場は、車種や備品の内容にもよりますが130万円〜300万円程度。
小型の中古キッチンカーなら140万円前後が相場のようです。
相場より安いキッチンカーは、車両や設備に破損や汚損がある可能性があるので注意が必要。
中古のキッチンカーはすぐに営業がはじめられるというメリットがある反面、自分の好みの設備が揃っていない場合もあるので、細かく検討する必要があります。
キッチンカー(移動販売車)の年収や開業資金・レンタル費用・中古の相場はいくら?【まとめ】
・キッチンカーによるテイクアウトビジネスの需要は、オフィス街やフェスティバルからベッドタウンへ移動。
・キッチンカー(移動販売車)の平均的な年収は700万円、最多は年収400万円台。
・キッチンカーの開業資金は300~400万円。
・キッチンカーの制作費の相場は軽トラックベースなら250万円前後。
・キッチンカーの開業に要する期間は1ヶ月程度。
・キッチンカーのレンタル費用は1日当たり3万円~10万円。
・キッチンカーの中古の相場は小型で140万円前後。
キッチンカー(移動販売車)に興味がある方は、キッチンカーを見かけたら、どんなメニューがあるか観察して、お店の方にも声をかけてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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