近年旧車、特にスポーツカーがアメリカの25年ルール解禁の影響でかなり値上がりしています。なぜアメリカのルールが日本の旧車の価格に影響しているのか?
値上がりの理由やこれから値上がりが注目されている旧車国産車(スポーツカー・軽自動車)の車種についても気になったのでまとめてみました。
値上がりが止まらない旧車
例えば、人気旧車(スポーツカー)の代表である日産スカイラインGT-Rが高騰中!
2022年におけるスカイラインGT-Rの価格(相場)を見ると、古い車なのにスーパーカー並の価格で売買されています。
2022年における日産スカイラインGT-Rの価格
R32の相場:480万円~1800万円
R33の相場:288万円~1000万円
R34の相場:1350万円~6000万円
25年ルール解禁で旧車が値上がる理由
国内外で日本の旧車、特にスポーツカーの価格が高騰している理由は、①アメリカの25年ルールの影響と②日本の車が人気だからです。
以下に、説明します。
①アメリカの「25年ルール」の影響
25年ルールとは、アメリカの安全基準を満たしていない車(右ハンドル車など)も製造から25年経過すれば、クラシックカー扱いとなり、日本車に限らずアメリカに輸入・販売できるというルール。
例えば、今年(2023年)を基準にして25年前とは、1998年になります。
したがって、1998年以前に製造された車は25年ルール解禁対象車となります。
②旧車国産車(スポーツカー)が海外で大人気
旧車国産車の中でも特に、1980年代から1990年代の国産スポーツカーが海外で大人気!
その理由は、①映画、②アニメ、③ゲームの3つが主に挙げられます。
日本車が人気の理由①アメリア映画「ワイルドスピード」
アメリア映画「ワイルドスピード」シリーズが2001年から放映されました。
ゼロヨン等に熱中するストリートレーサーによるカーアクション映画で、旧車国産車(スポーツカー)が多数映画に登場し、日本車が世界中で人気!
日本車が人気の理由②日本アニメ「頭文字D(イニシャルディー)」
日本アニメ「頭文字D(イニシャルディー)」は、講談社の『週刊ヤングマガジン』に1995年から2013年まで連載された漫画で、主人公が関東各地の走り屋と対戦を重ねながら、”公道最速”を目指していくストーリーが刺激的で人気を呼ぶ。
日本車が人気の理由③日本のゲーム「グランツーリスモ」
日本のゲーム「グランツーリスモ」シリーズが、1997年から発売されました。
プレイステーションでリアルにプレイできるレースゲームの影響で、世界中に国産スポーツカーのマニアを多数輩出!
🚗ヤフオクに出品した旧車がいくらで落札されたか日テレの番組で紹介されていましたのでまとめています。良かったらどうぞ!
【一攫千金!宝の山】旧車買い取りオークションへ!いくら?放送日2024/6/3日テレ第5弾
25年ルール解禁!値上がり中の国産車【TOP4】
映画やゲーム、アニメなどの影響で国産スポーツカーのマニアが世界中に広まり、当時人気となった車種が、近年25年ルール解禁の対象車となってきたことが相場高騰の要因。
日本の旧車市場にも影響しています。
値上がり中の日本車TOP4を紹介します。
順位 | 車種 |
1位 | 日産スカイラインGT-R(8代目R32)(9代目R33) |
2位 | マツダRX-7(3代目FD 3S) |
3位 | トヨタスープラ(2代目A80) |
4位 | スズキカプチーノ(軽自動車) |
ここで注目すべきは、値上がりしている車種4位に、軽自動車がランクインしていることです。
軽自動車が、なぜアメリカで人気なのか?理由を調べてみました。
25年ルール解禁!値上がり中の軽自動車
排気量の小さい軽自動車がなぜ国内外で値上がりしているのか?
軽自動車は、日本の国土に合わせた独特の進化を遂げた車で、ガラケイならぬガラカー?
日本の道路事情に合わせて、狭い道路での走行がしやすいように、ボディーや車内の装備を極限までコンパクトにし、また、資源の少ない日本では低燃費も大きなニーズ。
コンパクトで低燃費の軽自動車は、エンジンもボディーもバカでかいアメ車と対象的で、アメリカ人にはクールに見えるようです。
ちなみに、スズキカプチーノは、1991年11月1日より販売され1998年1月に生産終了。
生産・販売期間が7年間で総生産台数は2万6,583台、2021年に国内残存車両は約3000台と言われている貴重な軽自動車。相場も値上がりしていてアメリカでは2022年1万(130万円)ドル以上の価格で取引されている。
日本の税金制度も国産車流失の原因に?!
私達日本人として、映画やゲーム、アニメでお馴染みの国産の名車が、どんどん海外に流失していくニュース見聞きして、なげかわしく思う方も多いのではないせしょうか。
実は、日本の税制度が旧車国産車の海外流失の要因の一つにもなっていると言われています。
日本ではガソリン車の場合、登録から13年経過すると、自動車税や自動車重量税が割増しになる税金の制度が存在。
自家用車であれば、登録から13年経過すると自動車税や自動車重量税が10%割増しとなり、18年経過でさらに割増しとなる二段階重課制度!
日本の自動車税や自動車重量税は、諸外国と比較しても高い!
日本自動車工業会(自工会)の発表によると、例えば、「排気量1.8リッター・カタログ燃費15.8km/L(JC08モード)・車体価格180万円」の乗用車の保有に関する車体課税(日本の場合「自動車税」と「自動車重量税」)は、米国の約31倍とされています。
米国は諸外国から見ても極端に自動車関連税が安いこともありますが、ドイツと比べても約2.8倍、イギリスと比べても約2.4倍となるなど、やはり日本が高い水準であることがわかります。
出典:https://kuruma-news.jp
古くなって税金も高くなった車だからと言う理由で、廃車&スクラップされたり、バラバラにされて部品として販売されるよりも、外国で大切に乗られる方が、車にとっては幸せではないのか?と考えてしまいますね。
25年ルール解禁!値上がり中の旧車の車種【年代別】
アメリカの25年ルールを基準に、2021年から次々と輸入が解禁していく国産車を年代別、メーカー別にまとめてみました。
2021年輸入解禁になった主な国産車(1996年製造)
2021年解禁の国産車【トヨタ】
マークⅡ(8代目)、チェイサー(6代目)、クレスタ(5代目)、コロナ(11代目)、カリーナ(7代目)、スターレット(5代目)、ランドクルーザープラド(2代目)、タウンエースノア、イプサム
2021年解禁の国産車【日産】
シーマ(3代目)、ブルーバード(10代目)、レパード(4代目)、ステージア、ウイングロード
2021年解禁の国産車【ホンダ】
ステップワゴン、S-MX、オルティア、ロゴ
2021年解禁の国産車【三菱】
ギャラン(8代目)、ランサーエボリューションⅣ、レグナム等
2022年輸入解禁になった主な国産車(1997年製造)
2022年に解禁となる国産車(1997年製造の日本車)について、メーカー別にまとめました。
2022年解禁の国産車【トヨタ】
センチュリー(2代目)、ハイエースレジアス
2022年解禁の国産車【日産】
ローレル(8代目)、ルネッサ
2022年解禁の国産車【ホンダ】
トルネオ
2023年輸入解禁になった主な国産車(1998年製造)
2023年解禁の国産車【日産】
スカイラインGT-R(BCNR33)オーテックバージョン40thアニバーサリー(1998年1月発売)
ステージア 後期型/オーテック260RS (1998年8月/10月発売)
2023年解禁の国産車【ホンダ】
プレリュードSiR Sスペック(1998年9月発売)
2023年解禁の国産車【三菱】
レグナム/ギャラン・スーパーVR-4(1998年1月発売)
ランサーエボリューションV(1998年1月発売)
2023年解禁の国産車【スバル】
インプレッサWRX STi 22B-STiバージョン/WRX(GC8F)(1998年3月/9月発売)
25年ルール解禁!値上がり注目の軽自動車の車種【2023】
2023年から輸入解禁になる軽自動車も、値上がりが注目されています。
理由は、1998年以降の軽自動車のボディサイズの規格が変更され、車体の幅(8cm)や長さ(10cm)が大きくなった軽自動車が製造されるようになったため。
ボディのサイズが大きくなり、衝突安全性も増した軽自動車が、海外ではさらに人気となっているようです。
いったい新規格対応の軽自動車にはどのような車種があるのでしょうか。
2023年輸入解禁になった主な新規格対応の軽自動車(1998年製造)
2023年に解禁となる国産軽自動車(1998年製造の日本車)について、メーカー別にまとめました。今後の相場が値上がりすると予想されています。
2023年解禁の国産軽自動車【スズキ】
アルト(3代目 1988年 – 1994年)ハッチバック型軽自動車
ワゴンR(2代目 1998年 – 2003年)軽トールワゴン:通常より背の高い軽ハッチバック
ジムニー(2代目第3期 1990年-1995年)オフロード四輪駆動の軽自動車
Kei(前期型 1998年-2009年)セダンとSUVの間のクロスオーバーSUV型軽自動車
2023年解禁の国産軽自動車【ダイハツ】
ミラ(3代目 1990年 – 1994年)ハッチバック型軽自動車
ムーヴ(2代目 1998年 – 2002年)軽トールワゴン
テリオスキッド(初代 1998年 – 2012年)SUVタイプの軽自動車
2023年解禁の国産軽自動車【ホンダ】
ライフ(3代目 1998年 – 2003年)ハッチバック型軽自動車
ホンダ・Z(2代目 PA1型 1998年-2002年)SUVタイプの軽自動車
25年ルール解禁!今後値上がり必至の国産スポーツカー【TOP3】
国内外でも人気スポーツカーとして、今後25年ルールが解禁となり、値上がり必至の国産スポーツカー【TOP3】をあげてみました。
2024年解禁の国産車【日産】:スカイラインGT-R(R34)
スカイライン(R34)1998年5月発売の名車。
世界的に価格が高騰しているGT-Rの解禁は2024年1月。
2027年解禁となる国産車【日産】:フェアレディZ(5代目Z33)
「フェアレディZ」2002~2008年の間に生産された「Z33型」と呼ばれるモデル。
大きく変わったエクステリアデザインや、新たに開発された3500ccのV型6気筒エンジンが人気。
Z33型は通常のクーペモデルの他に、オープンカーにもなるロードスターもあり、アメリカに人気の国産スポーツカー。
2028年解禁の国産車【マツダ】:RX-8
マツダ「RX-8」はコンパクトながらも高い出力を出すことができるロータリーエンジンを搭載。
「RX-8」は1990年代に大人気だった「RX-7」の後継車種として2003年に発売。
25年ルール解禁!値上がり中の旧車&軽自動車の車種は何?【まとめ】
・映画やゲーム、アニメなどの影響で国産スポーツカーのマニアが世界中に広まり、当時人気となった日本の旧車が、近年アメリカの25年ルール解禁の対象車となってきたことが値上がりの要因。
・1998年以降の軽自動車もボディサイズの規格が一回り大きく変更し、海外でも人気上昇中!
今後もアメリカの25年ルール解禁の旧車国産車が続々と登場するので目が離せませんね。
購入を検討している方は、値上がる前に手に入れることをおすすめします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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